肝付氏の歴史を伝える山城遺構と展望の名所

高山城跡(たかやまじょうあと)は、鹿児島県肝付町に位置する中世の山城跡で、戦国時代に大隅半島一帯を支配した有力豪族・肝付氏の本拠地でした。築城は14世紀ごろとされ、以後約300年にわたり肝付氏の居城として政治・軍事の中心地となっていました。

現在は城郭の建物は残っていませんが、曲輪(くるわ)や土塁、空堀などの地形的な遺構が良好に保存されており、歴史ファンには見応えのあるスポットです。また、城跡からは肝付町の市街地や志布志湾を一望でき、展望スポットとしても人気があります。

標高は約120メートルで、山頂までは整備された登山道が続いており、所要時間は片道約15〜20分。軽いハイキング感覚で登ることができ、途中には解説板も設置されているため、城の構造や歴史を学びながら散策が楽しめます。

高山城跡の周辺には、肝付氏ゆかりの道隆寺跡や盛光寺跡などの史跡もあり、あわせて訪れることで肝付町の歴史により深く触れることができます。