眼病平癒と縁結びの霊場

土成町に位置する十楽寺(じゅうらくじ)は、四国八十八箇所霊場の第七番札所として知られています。寺号の「十楽」は、人間の八つの苦しみを乗り越え、極楽浄土で得られる十の楽しみを象徴しています 。
寺伝によれば、大同年間(806〜810年)に弘法大師(空海)がこの地を巡錫し、阿弥陀如来を感得して本尊を刻み、開基したとされています。当初は現在地から北へ約3kmの十楽寺谷に建立されましたが、天正10年(1582年)の兵火により焼失し、寛永12年(1635年)に現在地で再建されました 。

境内には、眼病平癒の霊験があるとされる「治眼疾目救歳地蔵尊」や、縁結びと縁切りの両方の願いを叶える「愛染明王」が祀られています。また、宿坊「光明会館」も併設されており、巡礼者や観光客に親しまれています 。