自然が育む名水スポット

山比古湧水は、鈴鹿山系の山裾、愛荘町松尾寺に位置し、平成の名水百選に選ばれている湧水地です。湖東流紋岩帯(秦荘石英斑岩)を通過した伏流水が湧き出すこの水は、山比古地蔵尊にちなんで名付けられ、伊勢参りの旅人や山仕事をする地元の人々から古くより大切に守られてきました 。
湧き水は清らかで、実際に汲みに訪れる人も多く、飲用も可能ですが、煮沸のうえでの利用が推奨されています 。また、この水は地元産清酒やしょうゆ、漬物などにも使われ、その良質な質が実証されています 。
すぐそばには宇曽川渓谷が広がり、岩が折り重なる清流と湧水が織りなす風景は、水遊びや軽いハイキングに最適です。渓谷沿いには整備された階段状の滝があり、小さな子どもでも安心して水遊びが楽しめる天然のプール状スポットとして知られています 。足元は滑りやすいため、浮き輪などの準備と保護者の付き添いが必要ですが、夏場には多くの家族連れで賑わいます 。
秋には山肌のモミジが彩りを増し、宇曽川ダム上の展望台からは湖東平野や近隣の紅葉名所(金剛輪寺など)を楽しむことができます。川遊びだけでなく、観光と自然散策の両方を満喫できるエリアです 。