伝統工芸「びん細工手まり」を展示・紹介

「愛知川びんてまりの館」は、愛知川図書館と併設された公共施設で、江戸時代から受け継がれるユニークな伝統工芸「びん細工手まり」を展示・紹介しています。入館は無料で、手しごとの魅力を気軽に体感できるスポットです 。

明治期以降に嫁入り道具として広がったびん細工手まりは、フラスコ型のガラス瓶に口径より大きな刺繍手まりを封じ込めたもので、“丸く仲良く”という幸福の願いが込められた縁起物として親しまれてきました 。

館内の常設展示では、江戸末期から現代までの実物を展示するとともに、解説パネルや映像により背景や工程を分かりやすく紹介しています。さらにパンダ柄など遊び心ある作品や、ボトルシップ・人形など他のびん細工も展示され、手しごとの技術と多様性を楽しめます 。

毎年12月には保存会メンバーの作品を集めた「びんてまり展」が開催され、数百点の作品が並び、実演も行われています。保存会は1974年に設立され、現在は約70〜100名が活動し、1973年以来、絶え間なく技術継承に努めています 。

館内には創作交流室があり、毎年「小さなびんてまり教室」(2025年は7月〜12月開催)も企画されており、初心者でも体験を通じて作業工程を学ぶことが可能です。