日本で最も古い「焼酎」の文字が記された木片が発見

郡山八幡神社は、古くから地元の人々に信仰されてきた歴史ある神社です。この神社は、建久5年(1194年)に菱刈(ひしかり)氏の始祖である菱刈重妙が、大分県の宇佐八幡宮から勧請したと伝えられています。長い歴史の中で、地域の守り神として大切にされてきました。本殿は国の重要文化財に指定されており、その歴史的価値を今に伝えています。
正式名称は八幡神社ですが、「焼酎神社」という別名でも知られています。その理由は、日本で最も古い「焼酎」の文字が記された木片が発見されたことに由来します。
郡山八幡神社が「焼酎神社」と呼ばれるようになったきっかけは、昭和29年(1954年)の本殿解体修理時に発見された落書きです。本殿北東の頭貫(かしらぬき)と呼ばれる部分に、「座主(ざす・住職のこと)がケチで焼酎も飲ませてくれない」という意味の落書きが発見されたのです。この落書きに使われていた「焼酎」という文字は、日本で最も古い記録とされており、焼酎の歴史を語る上で非常に重要な資料となっています。この発見以来、郡山八幡神社は焼酎のルーツを辿る場所として、多くの人々から注目を集めるようになりました。