熊野川と熊野大橋の雄大な眺め

新宮城跡、別名「丹鶴城跡」は、熊野川の河口を見下ろす丹鶴山に築かれた、歴史と眺望が楽しめる城址公園です。かつては源為義の娘、丹鶴姫の居館があったことから「丹鶴城」とも呼ばれています。

1619年、浅野氏に代わり紀州藩主・徳川頼宣の付家老である水野氏が城主となり、その後10代にわたりこの地を治めました。水野氏の統治の下、新宮は城下町として発展し、現在の新宮市の礎が築かれました。城郭には往時の港の跡が残り、精巧な石垣からは当時の技術力と国力を垣間見ることができます。その歴史的価値が認められ、2017年には「続日本100名城」に選定されました。

かつて鐘ノ丸跡には旅館が営業しており、天守台へと続く坂道には、その名残であるケーブルカーの軌道跡が残っています。駐車場から石段を登ると、天守台と本丸跡に到着します。本丸の北側からは、熊野川と熊野大橋の雄大な眺めが広がります。