天竜川の渡し舟が語る歴史の物語

池田の渡し歴史風景館は、かつて日本三大急流の一つである天竜川で行われていた「池田の渡し」の歴史と、その周辺地域の暮らしを伝える施設です。1000年以上もの長きにわたり、人や物資が行き交う交通の要衝として栄えた渡しの歴史を、模型や資料、映像を通して分かりやすく学ぶことができます。
この施設は、ただ歴史を学ぶだけでなく、当時の人々の暮らしや、天竜川の雄大さを肌で感じられる点が魅力です。「池田の渡し」は、奈良時代から明治時代にかけて、重要な交通路として機能していました。施設では、大型模型やジオラマを使って、渡し舟が行き交う当時の賑わいや、天竜川の壮大な風景が再現されており、まるでタイムスリップしたかのような感覚を味わえます。
戦国時代から江戸時代にかけて、徳川家康がこの渡しを何度も利用したという記録が残されています。館内には、家康にまつわる貴重な資料やエピソードも展示されており、歴史好きにはたまらない見どころとなっています。天竜川は、その水量と急流から「暴れ天竜」として知られていました。渡し舟を運行する上での困難や、洪水との戦いなど、人々がどのようにして雄大な自然と共生してきたかを示す展示は、当時の人々の知恵とたくましさを伝えてくれます。
風景館の周辺は、天竜川の豊かな自然が広がり、当時の渡し場を偲ばせるのどかな風景が残っています。館内から見える景色も素晴らしく、歴史と自然を同時に楽しめるスポットです。