新宮市随一のビュースポット

神倉神社は、神々が最初に降臨したと伝えられる、熊野信仰の原点とも言える場所です。権現山の中腹に鎮座し、熊野三山に祀られる熊野権現が初めて地上に降り立ったという伝説が残る古社です。「天ノ磐盾」と呼ばれる険しい崖の上にあり、熊野古道の一部である538段の急峻な石段を登った先に、御神体のゴトビキ岩が鎮座しています。

この石段は、源頼朝が寄進したと伝えられ、歴史を感じさせる趣深いものです。息を切らしながら石段を登りきると、目の前に広がるのは新宮市街地と熊野灘の雄大な景色。その眺望はまさに絶景で、新宮市随一のビュースポットとして知られています。

また、神倉神社は毎年2月6日に行われる奇祭「御燈祭り」の舞台としても有名です。松明を手にした男たちが、暗闇の中、急峻な石段を駆け下りる姿は、勇壮かつ幻想的で、見る者を圧倒します。