七つの滝壺が織りなす神秘の景観

日本三大峡谷の一つ、大杉谷(大杉峡谷)の奥深くに秘められた「七ツ釜滝」は、その名の通り、七つの滝壺(釜)を連ねて流れ落ちる、圧巻の景観を誇る滝です。国の天然記念物にも指定されており、大杉谷の数ある滝の中でも特に人気の高いスポットとなっています。
七ツ釜滝の最大の特徴は、一枚岩の巨大な岩盤の上を、清流・宮川の水が階段状に七段もの滝壺を作りながら豪快に流れ落ちていく様子です。それぞれの滝壺が独特の形をしており、エメラルドグリーンに輝く水の色とのコントニーラストが非常に印象的です。滝壺に光が差し込むと、水面が神秘的な輝きを放ち、訪れる人々を魅了します。
周囲は手つかずの原生林に囲まれ、滝の轟音と鳥のさえずりが響き渡る、まさに大自然の息吹を感じられる場所です。遊歩道からは、滝壺の一つひとつや、全体像を様々な角度から眺めることができ、その雄大さと繊細さの両面を堪能できます。特に、雨上がりの水量が増した時や、光の加減によって、刻々と表情を変える滝の美しさは格別です。