自然が織りなす緑の回廊と絶景

徳之島の北部に位置する金見崎ソテツトンネルは、樹齢300年を超えるソテツが群生し、まるで映画のワンシーンのような緑のトンネルを作り出している景勝地です。かつて畑の境界線や防風林として植えられたソテツが、長い年月をかけて自然にアーチ状に成長し、現在の幻想的な景観を形成しました。

このトンネルは、その独特の景観だけでなく、その先で広がる壮大な海のパノラマも大きな魅力です。鬱蒼としたソテツの葉が頭上を覆い、差し込む木漏れ日がトンネル内に神秘的な雰囲気をもたらします。特に晴れた日には、緑の葉と光のコントラストが美しく、写真撮影にも最適なスポットです。まるで別世界に迷い込んだかのような感覚を味わえます。

トンネルを通り抜けると、視界が一気に開け、太平洋と東シナ海を一望できる「金見崎展望台」へとたどり着きます。ここでは、徳之島特有の青く澄んだ海がどこまでも広がり、壮大なパノラマビューを満喫できます。天候に恵まれれば、遠く加計呂麻島や請島、与路島といった周辺の島々、さらには奇岩「トンパラ岩」を望むことも可能です。ソテツがこれほどまでに群生し、トンネルを形成している場所は全国的にも珍しく、徳之島の豊かな自然の力を感じさせてくれます。